2022年6月に落成した明林繊維の福井本社が日本経済新聞主催「第36回日経ニューオフィス賞」を受賞いたしました。
新社屋のMEIRINビルが受賞した賞は「近畿ニューオフィス奨励賞」で、表彰式は令和5年9月26日に大阪のホテルで開催されました。専門家や審査員の方々にはオフィスのデザインだけでなく下記の様々な項目を高くご評価いただきました。
・快適かつ機能的で精神的にゆとりを感じるような生活の場となっている
・創造性を高める働き方を誘発する環境になっている
・ITを活用した知的生産活動の場となっている
・地球環境への影響や地域社会への貢献など社会性が配慮されている
明林繊維 社長の村上のコメント
新社屋建設は私が2016年に社長に就任してから絶対に叶えたい夢の一つでした。私達が生産し販売する繊維素材(生地)は服や製品の中間材の為、ブランディングが難しく低価格の海外品との競争にずっと巻き込まれていました。ですから価格以外の素材の魅力を届けるため、さらに産地の持続可能性を高めるためにブランディング戦略を加速できる拠点をどうしても作りたかったのです。
私は、皆が快適に働ける環境以外にも、収納スペース、DX化への対応、社外交流の機会、SDGs等々、すべての要望を取り込むために設計段階からガッツリと入らせてもらいました。自分と社員の夢だけに妥協できなかったので、建築士さんや業者さんに対して却下やダメ出しが連発していたのでかなり嫌がられていたと思います(笑)
そういえば、建築を検討していたタイミングは新型コロナの真っ只中で、会社の業績がかなり悪化し、先の見通しも立たない中だったので周りからは反対意見もいただきました。コロナ禍最大の決断でしたが、結果的に建築資材高騰の前でしたし、素晴らしい設計事務所とゼネコンとご一緒できたのでほぼ希望通りの社屋が完成しました。
「日経ニューオフィス賞」の事を知ったのは建築開始後だったし、自分は建築においてはど素人なのでまさか受賞するとは思ってもいませんでしたが、オフィス家具メーカーさんに薦められて応募しました。受賞は大変名誉なことで当社にはもったいない気もしますが、それよりも旧社屋で反物やハンガーに埋もれて窮屈に仕事をしていた社員が、今は新社屋で明るく伸びやかに仕事している光景を眺める事、そして来社される取引先様と快適に商談できる事を心から喜んでおります。新社屋建築に関わっていただいたすべての企業と人達に感謝しています。少し借金しちゃったけど、建てて良かった。